「墓じまいをしたいが、費用がかさみそうで踏み出せない」――。
創業1950年のヤマイチ株式会社(墓まもり)では、そうした富山・石川のご家族からのご相談を年間100件超お受けしています。
墓じまいの総費用は、状況によって10万円台から100万円を超えることもあり、差が大きいのが実情です。
しかし、費用がどこにどれだけかかるのかを事前に押さえれば、ムダな出費はかなり抑えられます。
本記事では、現場の経験をもとに「墓じまい費用を抑える5つのコツ」を具体的に解説します。
業者の選び方から補助制度の活用、見落としがちな追加費用まで、富山特有の「地上納骨型(富山型墓石)」の事情や、真宗門徒の多い富山ならではの作法を踏まえてガイドします。
結論から:墓じまい費用を抑えるコツは、①複数業者から相見積もりを取る、②自治体の補助・支援制度を確認する、③繁忙期・施工不可期間を避けてタイミングを選ぶ、④自分でできる作業(役所手続きの一部・小物の整理)は自分で行う、⑤追加費用(離檀料・お布施・改葬先の費用)を先に把握しておく――の5点です。
富山では、これに「富山型墓石(地上納骨堂)に対応した地元業者を選ぶ」という視点が加わります。
墓じまい費用の内訳と相場一覧表
コツを説明する前に、墓じまい費用の構成要素を整理しておきます。
費用を抑えるためには、どの項目に何がかかるかを正確に把握することが出発点です。
| 費用項目 | 概算目安(富山) | 必須/任意 |
|---|---|---|
| 墓石本体の撤去・解体工事費 ※富山型墓石は納骨堂部分の解体が加わる |
20万〜35万円(税別) (お墓本体・1基の地元相場) |
必須 |
| 遺骨の取り出し・洗浄 | 1万〜3万円 | 必須 |
| 遷仏法要(真宗)/閉眼供養(他宗)のお布施 ※宗派により呼称が異なる |
3万〜10万円 | 実質必須 |
| 離檀料(寺院・宗派による) ※真宗門徒は求められないことが多い |
0〜10万円程度 (他宗で慣習的に発生する例) |
状況による |
| 改葬許可申請の手数料 | 数百円〜1,500円/遺骨1体 | 必須 |
| 改葬先の費用(本山納骨・永代経・永代供養・散骨等) | 5万〜100万円以上 | 必須 |
| 遺骨の運搬 ※富山の骨壺は大型(約32×20×20cm) |
1万〜5万円 | 状況による |
| お墓周りの残地物処分 | 0.5万〜3万円 | 状況による |
富山県内で地元の石材店が公表している相場では、お墓本体の撤去でおおよそ20万〜35万円(税別)が目安とされています。
ここに改葬先の費用やお布施などが加算されるため、シンプルなケースで30万〜50万円、遠方への改葬や複数基・大型墓が重なると80万円を超えることもあります。
なお、墓石本体の撤去費がインターネット上で「10万円台から」と紹介されていることがありますが、これは地下納骨が中心の他県の値です。
富山のお墓は次に述べるとおり構造が異なるため、同じ金額では比較できない点に注意してください。
富山型墓石(地上納骨)は撤去工程が他県と異なる
富山県のお墓は、全国的に多い「地下納骨」ではなく、墓石の下(地上)に大きな納骨堂空間を持つ「地上納骨型(富山型墓石)」が標準です。
そのため墓じまいの撤去工事でも、納骨堂部分の解体・廃材処理・基礎の撤去が加わり、地下納骨型より工事費が嵩みやすい傾向があります。
インターネットの相場情報の多くは地下納骨を前提にしているため、富山では当てはまらないことが少なくありません。
見積もりを取る際は、富山型墓石(地上納骨堂)の施工実績がある業者かどうかを確認すると、想定外の追加工事を避けやすくなります。
コツ①:複数業者から相見積もりを取り、富山型対応の業者を選ぶ
費用を抑える効果的な方法の一つが「複数業者への相見積もり」です。
同じ内容の工事でも、業者によって価格差が生じることは珍しくありません。
ただし富山では、価格の安さだけでなく富山型墓石(地上納骨堂)の撤去経験があるかも同じくらい重要です。
納骨堂の解体や基礎処理を見落とした見積もりは、着工後に追加費用が発生しやすいためです。
相見積もりのポイント
- 複数社(目安として3社以上)から見積もりを取得する
- 見積書に「工事内訳(撤去・納骨堂解体・廃材処分・整地)」が明記されているか確認する
- 「一式」表記のみの見積もりは内容の精査が難しいため、詳細を追記依頼する
- 廃材(墓石)の処分費が含まれているか、処分マニフェスト(産廃の処理証明)の有無を確認する
- 富山型墓石(地上納骨)の施工実績がある地元業者かを確認する
仲介業者と直接施工業者の違い
インターネット上では墓じまいの「仲介業者」が増えています。
仲介業者はマッチングの手数料が上乗せされるため、地域の石材店に直接依頼するほうが割安になるケースが多いです。
特に富山型墓石は地元業者のほうが構造に慣れているため、富山・石川で実績のある業者への直接依頼を検討してください。
依頼先のタイプ別の特徴は墓じまいの依頼先比較でも整理しています。
廃材は「適正処理ルート」かを確認する
撤去した墓石は、法的に認可された処分場で砕石として再利用されるのが適正な処理ルートです(他家のお墓には使われません)。
極端に安い業者では、こうした適正処理を経ない不法投棄が報告されることもあります。
見積もり時には「廃材をどこでどう処分するか」「処分マニフェストを発行してもらえるか」を確認しましょう。
価格だけでなく、施工実績・保証内容・口コミとあわせて判断することが安心につながります。
名号が刻まれた墓石について:真宗門徒のお墓には「南無阿弥陀仏」などの名号が彫られていることがあります。
こうした墓石は単なる産廃として扱わず、お焚き上げに準じた丁重な扱いを希望できる場合があります。
気になる方は事前に業者やご住職へご相談ください。
コツ②:自治体の補助・支援制度を事前に確認する
富山・石川の一部自治体では、墓地の整理や改葬に関連した補助・支援制度を設けている場合があります。
特に過疎地域や、震災被害を受けた能登エリアでは独自の支援策が検討・実施されてきました。
確認すべき制度の種類
- 墓地・霊園の廃墓整理に対する補助金(市町村の環境・衛生部門)
- 無縁墓・放置墓の整理支援(社会福祉・民生委員との連携)
- 生活保護受給者や低所得世帯向けの葬祭扶助(遺骨の改葬費用に一部適用される場合あり)
- 能登半島地震に関連した被災墓地・墓石整理の支援(石川県・各市町村)
これらの制度は、内容・条件・申請期限が自治体ごとに異なり、年度によって運用も変わります。
2026年5月時点の最新状況や具体的な対象自治体は、富山・石川の墓じまい補助金・援助制度まとめで随時整理していますので、あわせてご確認ください。
個別の可否は、お住まいの市町村の墓地担当窓口へ直接お問い合わせいただくのが確実です。
💡 補助金は申請が必要です
補助金・支援制度は「申請しなければ受け取れない」ものです。
工事の前後で申請期限が決まっていることも多いため、業者選定と並行して自治体窓口に確認することをお勧めします。
コツ③:施工に適した時期を選んで費用とリスクを抑える
墓じまい工事には「繁忙期」があり、繁忙期を避けると業者側にも余裕が生まれ、日程の相談に応じてもらいやすくなります。
さらに北陸では、気候による「施工が難しい時期」も知っておくと安心です。
北陸での繁忙期・閑散期と施工適性
| 時期 | 需要傾向 | 理由 |
|---|---|---|
| 3〜5月(春) | 繁忙期 | 春彼岸・新年度に合わせた工事依頼が集中 |
| 6〜7月 | やや閑散 | 梅雨時期で外構工事全般が減少 |
| 8月(お盆前後) | 繁忙期 | お盆に合わせた依頼が増加 |
| 9〜10月(秋) | 繁忙期 | 秋彼岸・秋の法要シーズン |
| 11月〜12月上旬 | 閑散〜やや閑散 | 冬支度前の落ち着き期 |
| 1月〜3月(雪期) | 閑散(施工困難) | 積雪・凍結に加え、1日の最高気温が5℃以下になりやすく、接着不良やエフロレッセンス(白い汚れ)のリスクが高い |
北陸の石材施工では、1日の最高気温が5℃以下になりやすい1〜3月は施工が推奨されません。
低温時はモルタルや接着剤が固まりにくく、接着不良やエフロレッセンスが起こりやすいためです。
新たな墓石の建立や改葬先の整備を伴う場合は、この時期を避けて計画すると仕上がりも安定します。
タイミング選びのもう一つのポイント
お寺との関係が良好なうちに、墓じまいの相談を始めることも大切です。
住職の交代・寺の合併などが起きた後では、手続きが複雑化することがあります。
墓じまいと改葬の違いを理解したうえで、早めに動くことが費用を抑える近道です。
コツ④:自分でできる範囲を把握して費用を分担する
墓じまいのすべてを業者に依頼する必要はありません。
自分でできる作業を把握し、業者への依頼範囲を明確にすることで費用を削減できます。
自分でできる主な作業
- 改葬許可申請書類の作成・役所への提出(市区町村の窓口で対応可)
- 遺骨の確認(ただし取り出し作業は業者または僧侶に依頼が安全)
- お墓の小物(花立て・線香立て・置き物)の撤収・処分
- 改葬先の候補調査・無料相談
- 寺院との初回相談・離檀の意思表示(代行に依頼すると仲介料が発生)
業者に任せるべき作業
- 墓石・地上納骨堂の解体・撤去(重機が必要な場合も多く、安全面から専門業者が必須)
- 廃材(墓石)の適正処分(産業廃棄物として認可処分場での適法処理が必要)
- 遺骨の洗浄・乾燥(衛生上の観点から)
- 遷仏法要(真宗)/閉眼供養(他宗)の段取り(菩提寺やご住職との連絡調整)
改葬許可と埋葬証明について:墓じまいには、改葬許可書(現在の墓地がある市区町村が発行)・埋葬(納骨)証明書・受入れ証明書が必要です。
なお富山県内の集落の村墓地では、市営墓地と窓口や手順が異なり、証明書の取り扱いが簡素な場合があります。
自治会(墓地管理者)に確認すると手続きがスムーズです。
コツ⑤:追加費用の「落とし穴」を先に把握する
墓じまいで予算オーバーになる最大の原因は「想定外の追加費用」です。
以下の項目を事前に確認しておくことが、とても重要です。
離檀料は宗派によって扱いが大きく異なる
寺院墓地の場合、お寺との関係を解消する際に「離檀料」を求められることがあります。
ただし、その有無や金額は宗派によって実態が大きく異なります。
富山に多い真宗(浄土真宗)寺院では、もともと檀家契約ではなく門徒の関係であるため、「離檀料」という概念自体が希薄で、求められない、あるいは少額のケースが多いのが実情です。
一方、曹洞宗・真言宗などの他宗寺院では、慣習的に数万円〜10万円程度のお礼を包む例があります。
注意:離檀料に法的な支払い義務はなく、高額請求に応じる義務もありません。
ただし、今後も地域でのお付き合いを考える場合は、丁寧な対話を心がけてください。
金額や作法はご家庭の宗派・菩提寺によって異なるため、まずはご住職にご相談いただくのが確実です。
トラブルになった場合は、宗派の本山や消費生活センターへ相談する方法もあります。
お布施は「魂抜き」ではなく宗派の作法で考える
墓じまいの際、墓石から遺骨を移す前にお勤めをいただきます。
このお勤めは宗派によって呼び方が異なり、真宗門徒の場合は「魂抜き」ではなく、お墓のお参りを終える「遷仏法要(せんぶつほうよう)」「御移徙(おわたまし)」としてお勤めいただくのが一般的です。
他宗では「閉眼供養(魂抜き・お性根抜き)」と呼ばれます。
いずれもお布施の目安は3万〜10万円程度ですが、地域やお寺との関係で幅があります。
呼称も金額も宗派・菩提寺によって異なるため、ご住職に直接ご確認ください。
改葬先で発生する費用も試算に含める
墓じまいの費用だけでなく、「改葬先」での費用もトータルで計算することが重要です。
富山の真宗門徒に身近な選択肢として、本山納骨があります。
| 改葬先 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 本山納骨(東本願寺=大谷祖廟/西本願寺=大谷本廟) | 比較的低廉(数万円〜) | 富山の真宗門徒に身近。自家が東(大谷派)か西(本願寺派)かで納め先が異なる |
| 永代供養墓(真宗寺院では「永代経」と呼ばれます) | 10万〜数十万円 | 寺院・霊園が継続して管理 |
| 散骨・手元供養 | 5万円〜 | 方法により幅が大きい |
富山県は東(大谷派)と西(本願寺派)が混在し、家ごとに本山が異なります。
改葬先を選ぶ際は、まず自家がどちらの派かをご確認いただくと、本山納骨の手続きがスムーズです。
なお真宗寺院では「永代供養」を本来「永代経(えいたいきょう)」「永代経懇志」と呼びます。
改葬先の選択肢と費用目安は改葬先ガイド、供養方法の違いは供養方法の比較もご覧ください。
富山型墓石・地盤による追加工事費
北陸は地盤が軟弱な場所もあり、解体時に基礎コンクリートの処理や地盤補修が必要になることがあります。
また富山型墓石は地上納骨堂の基礎がしっかり造られているため、その解体に手間がかかる場合があります。
外柵付き・複数区画の大型墓も工事費が割増になりがちです。
見積もり時には「現地確認」を必ず実施してもらいましょう。
墓じまい後も、ご先祖さまへの報恩感謝の場を
墓じまいは「供養の終わり」ではありません。
真宗門徒の場合、お墓を整理した後も、法名軸・過去帳でご先祖を偲び、本山納骨や寺院でのお勤めを通じてご先祖さまへの報恩感謝の場を持ち続ける方が多くいらっしゃいます。
形が変わっても手を合わせる場は残せる、という視点で改葬先を選ぶと、ご家族も納得しやすくなります。
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創業1950年、富山県魚津市を拠点に年間100件超の施工実績を持つスタッフが、富山型墓石の事情を踏まえて現場目線でアドバイスします。
富山の墓じまい全般は富山の墓じまい専門ページもご覧ください。
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お客様の声
富山・石川で墓まもりをご利用いただいたお客様の声です。
「母が亡くなり、遠方に住む私には管理が難しくなっていました。
『墓じまいは罰当たり』という思いもあり悩んでいましたが、スタッフの方が『新しい供養の形への引越しです』と言ってくださり、気持ちが楽になりました。
閉眼供養から更地返還まで、丁寧に対応していただきました。
」
「他社にも見積もりを依頼しましたが、墓まもりさんが一番内訳が明確でした。
『ここはこういう理由でこの費用です』と一つひとつ説明してくれたので、安心してお任せできました。
10年保証があるのも決め手になりました。
」
「長年放置していたお墓の傾きが気になっていました。
見積もりだけのつもりで相談したのですが、『今の状態なら部分修理で十分ですよ』と正直に教えてくれました。
無理な工事を勧めない誠実さに感動しました。
」


