「墓じまい」と「改葬」。
どちらも遠方のお墓を整理する場面で使われますが、意味は大きく異なります。
手続き・費用・必要書類が変わるため、最初に違いを正しく押さえておくことがトラブル回避の第一歩です。
結論から:墓じまい=お墓の撤去、改葬=遺骨の移動。
両者は別物ですが、実務上は併せて行うケースが大半です。
墓じまいと改葬の違い(一覧表)
| 項目 | 墓じまい | 改葬 |
|---|---|---|
| 意味 | 既存のお墓を撤去し更地に戻す | 遺骨を別の場所へ移す |
| 主な目的 | 承継困難・遠方化の解消、ご先祖さまへの報恩感謝の継続 | 新しい供養先への移動 |
| 必要書類 | 墓地管理者への返還届(村墓地は地域慣習による) | 改葬許可証(市町村発行) |
| 遺骨の扱い | 原則として改葬とセット | 移動先の受入証明書が必要 |
| 費用感 | 20〜35万円(区画規模・立地による。市街地・平地の標準ケース) | 受入先により幅広い(形態別レンジは後述) |
| 所要期間 | 2〜4ヶ月(冬期着工は避けるのが無難) | 申請から1ヶ月〜 |
「墓じまい」とは何か
墓じまいは、使用しなくなったお墓を撤去・解体し、墓地を更地にして管理者へ返還する一連の手続きのことです。
北陸では、承継者の都市部移住や少子化を背景に、年々ご相談件数が増えています。
富山ならではの前提:富山県のお墓は、その多くが地上納骨(墓石の下に地上の納骨堂空間がある「富山型墓石」)です。
全国的に多い地下納骨とは構造が異なるため、墓じまいの撤去工程も納骨堂内の遺骨の取り出しから始まります。
ネット上の他県の墓じまい情報がそのまま当てはまらない点に注意してください。
墓じまいの一般的な流れ
- 家族・親族との合意形成
- 墓地管理者(霊園・寺院・集落)への意向連絡
- 新しい遺骨の供養先を決定
- 市町村役場で改葬許可証を取得
- 閉眼供養(宗派により呼び名が異なります。真宗では遷仏法要〈せんぶつほうよう〉・御移徙〈おわたまし〉、真宗以外の宗派では一般に「魂抜き/お性根抜き」とも呼ばれます。なお真宗では、お墓や仏壇に魂を入れたり抜いたりするという考え方をとらないため、用語自体が異なります)
- 墓石撤去・更地返還
- 新しい供養先への納骨
名号が刻まれたお墓の場合:真宗門徒のお墓には「南無阿弥陀仏(本願寺派)/南無阿弥陀佛(大谷派・旧字)」の名号が彫られていることがあります。
撤去した墓石(名号石を含む)は、礼節をもって法的に認可された処分場で砕石として再利用され、他家のお墓には使われません。
名号石は特に丁寧に扱われ、希望すれば取り出して別途お焚き上げや永代経懇志に納める形をとる寺院もあります。
作法が気になる場合は、菩提寺やご住職にご確認ください。
詳しい手順と富山・石川の費用相場は、本記事下部の関連記事 富山県での「墓じまい」費用相場と流れを完全解説 で詳しくご確認いただけます。
「改葬」とは何か
改葬は遺骨を別の場所へ移動させることです。
お墓の撤去とは独立した概念で、お墓を撤去しても遺骨を別の墓所に納め直さない選択(散骨など)もあります。
ただし散骨も遺骨を現在の墓地から搬出する行為であり、改葬許可の要否は自治体によって扱いが分かれます。
散骨を検討する場合は、改葬元の市町村役場に許可の要否を必ず確認してください。
改葬で必須の手続き
- 改葬許可申請書を現在の墓地所在地の市町村役場へ提出
- 新しい受入先(霊園・納骨堂等)の受入証明書が必要
- 現在の墓地管理者の埋蔵証明(収蔵証明)が必要
- 多くの自治体では遺骨1体ごとに1通発行されますが、書式や通数は自治体・墓地で運用が異なるため、改葬元の役場へ確認してください
富山の村墓地(集落墓地)にご注意:富山には集落で管理する村墓地が多くあります。
村墓地では返還届の書式がなく、区長・墓地世話人への口頭合意で済む地域もあります。
また、現墓地管理者が法人格を持たない場合、埋蔵証明の発行主体が市町村墓地・寺院墓地とは異なり、区長・墓地委員長名義の証明で代替できる自治体もあります。
村墓地の場合は、次の2ステップで進めるとスムーズです。
- まず区長・墓地世話人に相談し、返還と遺骨の取り出しについて合意を得る
- 改葬元の市町村役場で、埋蔵証明の書式・発行主体・必要通数を確認する
注意:改葬許可証は市町村ごとに様式が異なります。
書式・受付方法を事前に役場へ確認してください。
富山・石川の各市町村の管理者連絡先は 霊園・墓地情報(管理者連絡先掲載) からも確認できます。
改葬先(供養先)の選択肢と費用の目安
改葬先は供養の形態によって費用が大きく変わります。
おおよその目安は次のとおりです。
| 形態 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 散骨 | 2〜30万円 | 遺骨を粉末化して海洋等へ。墓地を持たない選択。許可の要否は自治体に要確認 |
| 合葬墓(永代供養墓) | 5〜30万円 | 他の方と合同で埋葬。真宗門徒の場合は「永代経(永代経懇志)」という名目になります |
| 納骨堂 | 30〜100万円 | 屋内に個別収蔵。承継不要の区画も多い |
| 本山納骨 | 数万円〜 | 真宗門徒が多い富山では、本山納骨は他県よりも一般的な選択肢です。東本願寺(大谷祖廟)・西本願寺(大谷本廟)への納骨にあたり、ご家庭が東(大谷派)か西(本願寺派)かを確認のうえ手配します |
| 一般墓の新規建立 | 100〜200万円 | 新しくお墓を建てて納骨 |
骨壺のサイズに注意:富山の骨壺は全国標準より大きく、おおよそ 32×20×20cm が一般的です。
納骨堂や合葬墓を選ぶ際は、「現在の骨壺がそのまま入るか」を受入先に確認しておくと安心です。
墓じまいと改葬を一緒に行うケースが多い
実務上、ほとんどのご依頼で「墓じまい+改葬」がセットになります。
理由はシンプルです。
- お墓を撤去するなら、納骨されている遺骨をどうするか決める必要がある
- 遺骨を移すなら、空になった墓地を返還する手続きが必要
そのため、流れとしては「改葬先決定 → 改葬許可証取得 → 閉眼供養(真宗では遷仏法要) → 墓石撤去 → 改葬先へ納骨」という順序で並行して進めることがほとんどです。
時期の目安:所要期間は2〜4ヶ月が一般的です。
ただし富山では、1日の最高気温が5℃以下になりやすい1月〜3月の解体・整地は施工に不利なため、冬期着工は避けるのが無難です。
タイミングを四十九日・一周忌に合わせたいご希望もよく伺います。
真宗では中陰(四十九日)を「往生を待つ期間」ではなく、亡き方を縁としてみ教えに遇う仏縁の機会ととらえます。
また富山では、真宗最大の法要である報恩講(ほうおんこう、11月)に合わせて法要やお墓の節目を考えるご家庭も多く、日程の希望があれば早めに菩提寺へご相談ください。
墓じまい・改葬を検討すべきタイミング
- お墓の管理を続けるのが体力的・距離的に難しくなってきた
- 承継する子・親族がいない、または遠方在住
- 墓石が傾いている・ひびが入っている等、放置すると周囲に迷惑がかかる状態
- 「子供に管理の負担を残したくない」と考えている
富山・石川での無料相談
「自分の場合はどちらの手続きが必要か」「費用はいくらくらいか」など、墓じまい・改葬のご相談は無料で承ります。
お見積もり後のご判断はお客様にお任せし、強引な営業はいたしません。
創業1950年の石材会社グループが運営する 墓まもり では、富山・石川全域に対応した現地調査・お見積もりを無料で実施しています。
村墓地での手続きや富山型墓石(地上納骨)の撤去にも対応しています。
なお、宗派による作法(閉眼供養の呼び名や本山納骨の手配など)はご家庭によって異なります。
具体的な作法は、菩提寺・ご住職にもご確認ください。
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お客様の声
富山・石川で墓まもりをご利用いただいたお客様の声です。
「母が亡くなり、遠方に住む私には管理が難しくなっていました。
『墓じまいは罰当たり』という思いもあり悩んでいましたが、スタッフの方が『新しい供養の形への引越しです』と言ってくださり、気持ちが楽になりました。
閉眼供養から更地返還まで、丁寧に対応していただきました。
」
「他社にも見積もりを依頼しましたが、墓まもりさんが一番内訳が明確でした。
『ここはこういう理由でこの費用です』と一つひとつ説明してくれたので、安心してお任せできました。
10年保証があるのも決め手になりました。
」
「長年放置していたお墓の傾きが気になっていました。
見積もりだけのつもりで相談したのですが、『今の状態なら部分修理で十分ですよ』と正直に教えてくれました。
無理な工事を勧めない誠実さに感動しました。
」



