ご家族が亡くなられ、菩提寺から戒名(浄土真宗では法名)をいただく際、「費用がいくらになるのか、相場がよくわからない」と不安を感じる方は少なくありません。
創業1950年のヤマイチ株式会社(墓まもり)には、富山・石川のご家族から「戒名や法名を墓誌に彫刻したいが、費用感を教えてほしい」というご相談が年間を通じて寄せられます。
戒名の費用は、宗派・位(ランク)・菩提寺との関係によって大きく異なります。
ただし富山県は門徒比率が全国でも最上位クラスとされる「真宗王国」であり、多くの読者にとって主題は「戒名」ではなく「法名」です。
本記事では、まず戒名・法名・法号の違いと浄土真宗の法名の扱いを整理し、そのうえで他宗派の位別費用をマトリクス表で比較します。
結論から:
・浄土真宗には「戒名」はなく「法名(釋○○)」で、位号(ランク)の区別も費用による差もありません。
帰敬式(おかみそり)を生前に受ければ1万円程度、亡くなられた後でもお布施数万円程度が目安です。
・他宗派の戒名(お布施の目安)は、最も一般的な「信士・信女」で10万〜50万円、「居士・大姉」で30万〜100万円、「院号」で50万〜150万円以上が概算です。
いずれも目安であり、寺院ごとに大きく異なります。
まずはご家族で菩提寺・宗派をご確認ください。
まず確認|戒名・法名・法号の違い
同じように使われがちですが、呼称は宗派によって明確に区別されます。
- 戒名(かいみょう):曹洞宗・真言宗・浄土宗・天台宗など、戒律を授かる宗派で用いられる呼称です。
- 法名(ほうみょう):浄土真宗の呼称です。真宗は本願他力の宗旨で「戒」を授からないため、戒名とは区別されます。形式は「釋○○」です。
- 法号(ほうごう):日蓮宗の呼称です。「日号」を付けることがあります。
このように、安易に「戒名(法名とも呼ばれます)」と並列にはできません。
富山県は東本願寺(真宗大谷派)と西本願寺(浄土真宗本願寺派)の両派が県内に混在しており、所属寺院・宗派は家ごとに異なります。
まずはご家族で菩提寺を確認することが、費用を考える出発点になります。
浄土真宗の「法名」|位号も費用の差もない
富山・石川で最も多い浄土真宗では、他宗派の「戒名」に相当するものを「法名」と呼び、その考え方が大きく異なります。
法名は本来「生前」に帰敬式でいただくもの
真宗門徒の法名は、亡くなってから付けるものではなく、本来は生前に帰敬式(ききょうしき/おかみそり)を受けて阿弥陀仏に帰依する証としていただくものです。
帰敬式は本山(西本願寺・東本願寺)でも各寺院でも受けられ、富山では本山参拝の旅行とあわせて受式される方も多くいらっしゃいます。
費用は1万円程度(懇志)が目安です。
亡くなられた後に菩提寺から法名をいただく場合でも、お布施として数万円程度が一般的です。
法名の特徴
- 真宗では阿弥陀仏の本願により、すべての念仏者は等しくお浄土に往生されるとされるため、法名に位号(ランク)の区別を設けません。したがって費用による格付けの差もありません。
- 形式は「釋(しゃく)○○」です。伝統的には女性に「釋尼(しゃくに)○○」を用いてきましたが、近年は本願寺派を中心に、男女とも「釋」で統一する例が増えています。
- 特別な懇志を納めた門徒には院号(いんごう)が授与されます(本願寺派は20万円〜、大谷派は本山の志納金規定によります)。「院殿号」は真宗にはありません。
富山の真宗門徒ならではの慣習
- 名号墓(みょうごうぼ):富山では墓石正面に「南無阿弥陀仏」(本願寺派)または「南無阿弥陀佛」(大谷派・旧字)の名号を彫る伝統があります。「○○家之墓」とする例も増えていますが、真宗らしさを出すなら名号です。
- 本山納骨・分骨:真宗門徒には、ご遺骨の一部を大谷本廟(西)・大谷祖廟(東)へ分骨納骨する習慣が根強くあります。
- 法名軸・過去帳:真宗門徒の場合、いただいた法名は仏間の法名軸(ほうみょうじく)や過去帳に記すのが一般的で、位牌は本来用いません。位牌を作るかどうかは宗派により異なります。
浄土真宗と他宗派の違いは浄土真宗と他宗派の違いの記事で詳しく解説しています。
💡 「うちはどの宗派?」と迷ったら
富山・石川は浄土真宗(本願寺派・大谷派)の門徒が多い地域ですが、曹洞宗・真言宗などの檀家もいらっしゃいます。宗派が分からないときは菩提寺にご確認いただくか、お墓・仏壇の用語集もご参照ください。
宗派別・戒名の位別 費用相場マトリクス
以下は主要宗派における戒名の位別費用目安です。
富山・石川での実態を踏まえた概算値として参考にしてください。
冒頭で述べたとおり、浄土真宗には位号の区別がないため、マトリクスでは「該当なし」としています。
| 宗派 | 最も一般的な位 | その費用目安 | 「居士・大姉」相当 | 「院号」相当 | 「院殿号」相当 |
|---|---|---|---|---|---|
| 浄土真宗(本願寺派・大谷派) ※「戒名」ではなく「法名」 |
釋○○(位号なし) | 帰敬式1万円程度〜 お布施数万円 |
—(該当なし) | 院号(本願寺派20万円〜/大谷派は本山志納金規定) | —(真宗にはなし) |
| 浄土宗 | 信士・信女(誉号) | 30万〜70万円 | 居士・大姉(誉号付)40万〜100万円 | 院号50万〜150万円 | 院殿号100万〜300万円以上 |
| 曹洞宗 | 信士・信女 | 10万〜50万円 | 居士・大姉 30万〜80万円 | 院号 50万〜150万円 | 院殿号 100万〜300万円以上 |
| 真言宗 | 信士・信女 | 20万〜60万円 | 居士・大姉 40万〜100万円 | 院号 60万〜200万円 | 院殿号 150万〜400万円以上 |
| 日蓮宗 ※「戒名」ではなく「法号」 |
信士・信女(日号) | 20万〜60万円 | 居士・大姉 30万〜100万円 | 院号 50万〜150万円 | 院殿号 100万〜300万円以上 |
| 天台宗 | 信士・信女 | 20万〜70万円 | 居士・大姉 40万〜100万円 | 院号 60万〜200万円 | 院殿号 150万〜400万円以上 |
注意:上記の金額はあくまで概算目安であり、寺院・住職の方針により大きく異なります。
「相場に合わない請求をされた」と感じた場合は、菩提寺と丁寧に対話することが先決です。
戒名費用は「お布施」であり、法的に定められた金額はありません。
戒名の位(ランク)と意味
他宗派の戒名は単なる名前ではなく、故人の生前の功績・信仰・寺院への貢献などを示す「位」(ランク)が付されます。
費用との関係を理解しておきましょう。
一般的な戒名の位(低い順)
- 信士(しんじ)・信女(しんにょ):最も一般的な位。仏門に帰依した一般信者に授けられます。
- 居士(こじ)・大姉(だいし):信士・信女より上位。寺院への貢献や社会的地位が高い場合に付与されます。
- 院号(いんごう):「○○院」のように院号が付きます。寺院に多大な貢献をした方に授けられます。
- 院殿号(いんでんごう):「○○院殿」と付く最上位格。歴史的に大名・将軍家などに用いられた格式で、現代の一般家庭で授与されることはほぼありません。相場というより歴史的・特例的な存在です。
子どもの戒名(童子号・孩子号)
0歳〜15歳程度の子どもには、「童子(どうじ)」「童女(どうにょ)」「孩子(がいし)」などの号が付きます。
費用は大人の戒名より低めで、5万〜30万円程度が目安です。
戒名・法名を墓誌(霊標)に彫刻する費用
授戒・法名をいただく費用とは別に、墓石や墓誌への彫刻費用が発生します。
富山では、墓誌に法名(戒名)・命日・行年・俗名の4点を彫刻するのが標準で、墓誌1基あたり45,000円程度からが目安です。
| 彫刻の内容 | 費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 既存の墓石に追加彫刻(1名分) | 3万〜8万円 | 出張彫刻か持ち帰り彫刻で異なる |
| 墓誌(霊標)への彫刻 | 4万5千円〜 | 法名(戒名)・命日・行年・俗名の4点が標準 |
| 新規墓石への彫刻(竿石正面・側面) | 墓石工事に含む場合が多い | 文字数・書体・石材による |
富山ならではの慣習:生前の法名は「赤色」で
富山では、帰敬式で生前に法名をいただいた方を墓誌に彫る場合、ご存命のうちは文字を赤色で入れ、亡くなられた後に黒色へ塗り替える慣習があります。色塗り替えは3,000円程度から承れます。
戒名・法名の彫刻のご依頼は戒名彫刻サービスで承っています。
戒名・法名の費用を抑えるには
「高い位の戒名をすすめられたが、費用を抑えたい」というご相談も少なくありません。
戒名費用は「お布施」であり、法的な定額はありません。
以下の点を参考にしてください。
費用に関するよくある疑問
- 戒名の位は家族が選べるか:原則として住職が授ける位を決めますが、事前の相談で希望を伝えることは可能です。
- 菩提寺がない方の選択肢:菩提寺をお持ちでない場合は、インターネットで「戒名授与」を行う寺院・僧侶もあり、1万〜5万円程度から対応するケースがあります。なお浄土真宗の法名は本来、帰敬式で本山・寺院からいただくものです。
- 費用の相談は失礼か:「お布施は家の事情に合わせて」とおっしゃる住職も多く、丁寧にご相談することは失礼ではありません。
注意|菩提寺がある方は必ず菩提寺へ
菩提寺(檀那寺)がある場合、インターネット経由の戒名授与サービスはほとんど使えず、無断で利用すると檀家関係を損なうトラブルにつながりかねません。
富山では先祖代々のお付き合いが続く菩提寺が多いため、費用面も含めて、まず菩提寺のご住職にご相談ください。
法名・戒名をいただいた後の流れ
法名・戒名をいただいた後は、墓石・墓誌への彫刻に加え、ご自宅でのお祀りが続きます。
真宗門徒の場合は法名軸・過去帳への記載が一般的で、他宗派の場合は位牌をお作りします。
年回忌の法要との関連については北陸の年中行事・法要もあわせてご覧ください。
仏壇の整理・処分については仏壇じまいサービスでご案内しています。
富山・石川での無料相談
戒名・法名の費用相場、墓誌への彫刻の段取りについてわからないことがあれば、ヤマイチ株式会社(墓まもり)へお気軽にご相談ください。
富山・石川の地域慣習を踏まえて、ご家族の状況に合わせて丁寧にご案内します。
無料相談・お問い合わせからどうぞ。
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お客様の声
富山・石川で墓まもりをご利用いただいたお客様の声です。
「母が亡くなり、遠方に住む私には管理が難しくなっていました。
『墓じまいは罰当たり』という思いもあり悩んでいましたが、スタッフの方が『新しい供養の形への引越しです』と言ってくださり、気持ちが楽になりました。
閉眼供養から更地返還まで、丁寧に対応していただきました。
」
「他社にも見積もりを依頼しましたが、墓まもりさんが一番内訳が明確でした。
『ここはこういう理由でこの費用です』と一つひとつ説明してくれたので、安心してお任せできました。
10年保証があるのも決め手になりました。
」
「長年放置していたお墓の傾きが気になっていました。
見積もりだけのつもりで相談したのですが、『今の状態なら部分修理で十分ですよ』と正直に教えてくれました。
無理な工事を勧めない誠実さに感動しました。
」




