位牌じまい(位牌の処分)|富山・石川の魂抜き・お焚き上げと真宗の法名軸・過去帳

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「仏壇は当分そのままにしておきたいけれど、位牌だけ数を整理したい」——富山や石川で仏壇まわりのご相談をうかがっていると、この形の悩みが少なくありません。三代分、四代分と位牌が並び、仏壇の中段がいっぱいになってしまった。あるいは四十九日を終えた白木位牌が、そのまま押し入れに置きっぱなしになっている。どちらも、どこに相談すればいいのか分かりにくい類の困りごとです。

位牌の整理がややこしく感じられる理由は、はっきりしています。お墓の引っ越し(改葬)と違って、位牌には行政の手続きも申請書類も存在しないからです。遺骨をともなわないため墓地埋葬法(墓地、埋葬等に関する法律)の対象外で、役所に届け出る先がありません。そのぶん「何を根拠に進めればいいのか」が見えにくく、判断が止まってしまいます。

この記事では、2026年9月時点で確認できる範囲の一般的な情報として、位牌の4つの種類とそれぞれの役割、位牌じまいが必要になる場面、菩提寺への相談から閉眼供養・お焚き上げ・記録の移し替えまでの流れ、そして浄土真宗の家では位牌ではなく法名軸(ほうみょうじく)や過去帳(かこちょう)が中心になるという点を整理します。あわせて、依頼先の選び方と費用の考え方もまとめました。

結論の方向性を先に述べておくと、位牌じまいの本体は「モノを処分すること」ではなく、そこに書かれている戒名・法名と没年月日を、次の形へ移し替えておくことです。この順番さえ守れば、繰り出し位牌にまとめるのか、お焚き上げに出すのか、法名軸や過去帳に集約するのかは、ご家庭の宗派と事情に合わせて選べます。作法や費用は寺院・地域によって幅がありますので、具体的な判断は菩提寺・手次寺(てつぎでら)にご確認ください。

  1. 位牌には4つの種類がある — まず手元のものを見分ける
    1. 白木位牌(しらきいはい) — 期限のある仮のもの
    2. 本位牌(ほんいはい) — 塗位牌・唐木位牌
    3. 繰り出し位牌(くりだしいはい) — 複数をまとめる箱型
    4. 寺位牌(てらいはい) — 寺院に預けるもの
  2. 位牌じまいを考えることになる5つの場面
    1. 1. 四十九日を終えた白木位牌が残っている
    2. 2. 代替わりで承継者が変わる
    3. 3. 位牌の数が増えすぎて仏壇に納まらない
    4. 4. 仏壇じまい・墓じまいと同時に整理する
    5. 5. 施設入居・住み替えで置き場所がなくなる
  3. 北陸で位牌の相談が表面化しやすい事情
    1. 浄土真宗門徒が多く、家ごとに前提が違う
    2. 金仏壇が大きく、仏間ごと手放す判断になりやすい
    3. 人口減少と県外流出で、承継者が地元にいない
    4. 冬期は段取りが動かしにくい
  4. 位牌じまいの流れ — 相談から記録の移し替えまで
    1. 閉眼供養と遷仏法要 — 呼び名が宗派で変わる
    2. お焚き上げの実際
  5. 浄土真宗の家では「処分」ではなく記録の継承が主題になる
    1. 法名軸(ほうみょうじく)
    2. 過去帳(かこちょう)
    3. 真宗の家に位牌がある場合はどうするか
  6. 依頼先の比較 — 寺院・仏具店・自治体
    1. 自治体の一般ごみとして出せるのか
    2. 郵送での受け入れを利用する場合
  7. 費用の考え方と目安の幅
  8. 注意点とトラブル予防
    1. 不安をあおる説明には距離を置く
    2. 親族への相談は「動かす前」に
    3. 記録は写真とテキストの両方で
    4. 繰り出し位牌にまとめる際は宗派と様式を先に伝える
    5. 仏壇じまいと同時に進めるなら日程をまとめる
    6. 見積もりは条件をそろえて比べる
    7. 空き家に位牌を残したままにしない
    8. 墓まもり 編集チーム / 監修:渡邉 裕之
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  9. まとめ
  10. お客様の声
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位牌には4つの種類がある — まず手元のものを見分ける

「位牌」とひとくちに言っても、実際に仏壇の中や押し入れにあるものは、性格の違う4種類のいずれかです。どれにあたるかで、そのまま置いておいてよいのか、行き先を決めるべきなのかが変わります。

白木位牌(しらきいはい) — 期限のある仮のもの

葬儀のときに用意される、白木のままの位牌です。仮位牌・野位牌とも呼ばれます。これは本位牌ができあがるまでの間に用いる一時的なもので、四十九日の法要を区切りに、本位牌に替えて役目を終えるのが一般的な流れです。

白木位牌は四十九日の席で菩提寺に納め、お焚き上げしていただくのが最も多い形です。

ただし、葬儀からしばらく経ってから「そういえば白木のままだ」と気づくケースもよくあります。時期を過ぎていても引き受けてくださる寺院がほとんどですので、法要の日程にかかわらず一度ご相談ください。

本位牌(ほんいはい) — 塗位牌・唐木位牌

漆塗りに金文字を入れた塗位牌、黒檀や紫檀の木目を生かした唐木位牌などがこれにあたります。故人お一人につき一基つくるのが基本形で、表に戒名(法名)、裏に俗名・没年月日・享年を記します。

仏壇の中で場所を取っているのは、多くの場合この本位牌です。代が重なるにつれて数が増え、置き場所の問題として表面化します。

繰り出し位牌(くりだしいはい) — 複数をまとめる箱型

回出位牌とも書きます。箱型の本体に、戒名(法名)を書いた薄い札板を8枚から10枚ほど重ねて納める形式です。月命日や年忌にあわせて札を繰り出し、手前に出して用います。

本位牌が増えすぎたときの受け皿として選ばれるのがこの繰り出し位牌で、位牌じまいの相談では「処分」ではなく「統合」という選択肢の中心になります。三十三回忌や五十回忌といった弔い上げの節目に、個別の本位牌から繰り出し位牌へまとめる形が広く見られます。

寺位牌(てらいはい) — 寺院に預けるもの

自宅の仏壇ではなく、菩提寺の位牌堂や本堂に納めて護っていただく位牌です。承継者が遠方にいる場合や、自宅に仏壇を置けなくなった場合の預け先になります。寺院によって受け入れの可否・条件・志納金の考え方が異なりますので、事前の確認が要ります。

種類 位置づけ 整理するときの一般的な扱い
白木位牌 四十九日までの仮のもの 菩提寺に納めてお焚き上げ。時期を過ぎていても相談可
本位牌(塗・唐木) 故人一人につき一基 繰り出し位牌へ統合、寺位牌として納める、閉眼供養のうえお焚き上げ
繰り出し位牌 複数の札板を一基にまとめる 統合の受け皿。仏壇じまいの際は本体ごと整理の対象になる
寺位牌 寺院の位牌堂等に納める 受け入れ条件・志納金は寺院ごと。事前確認が前提
法名軸・過去帳 浄土真宗で位牌に代わるもの 処分ではなく記録の継承が主題(後述)

位牌じまいを考えることになる5つの場面

ご相談の入口は、だいたい次の5つに整理できます。どの場面にあたるかで、動かすべき優先順位が違ってきます。

1. 四十九日を終えた白木位牌が残っている

最も件数の多い入口です。本位牌はつくったものの、白木位牌を返しそびれたまま時間が経った、というパターンです。この場合は「じまい」というより、本来の手順の積み残しを片づける作業になります。菩提寺に事情を伝えれば、法要の折や日常の参拝時に納められることが多いはずです。

2. 代替わりで承継者が変わる

親から子へ祭祀(さいし)を引き継ぐタイミングで、仏壇の中身をどう受け渡すかという話になります。子世帯の住まいに仏間がない、県外に出ているといった事情が重なると、位牌をそのままの数で移すことが現実的でなくなります。

3. 位牌の数が増えすぎて仏壇に納まらない

本位牌が6基、7基と並び、物理的に置けなくなった状態です。ここで検討されるのが、古い代のものを繰り出し位牌へまとめる方法です。何代前までを個別に残すかはご家庭の考え方によりますが、弔い上げを済ませた代からまとめていくのが一つの区切り方になります。

4. 仏壇じまい・墓じまいと同時に整理する

仏壇本体を手放す場面では、位牌・遺影・仏具の行き先もあわせて決めることになります。位牌だけを小さな仏壇や手元供養の形に移し、本体のみ整理するという進め方も可能です。この場合、位牌を「残す側」に置くのか「送り出す側」に置くのかを、家族で先に確認しておくと後の作業が滞りません。

5. 施設入居・住み替えで置き場所がなくなる

高齢者施設への入居や、実家を離れての住み替えにともなうご相談です。施設によっては小型の仏具であれば居室に持ち込める場合もありますので、置けるかどうかは施設側にご確認のうえ、持ち込む分と整理する分を分ける形になります。

北陸で位牌の相談が表面化しやすい事情

位牌そのものは全国共通のものですが、北陸では相談の背景に地域特有の事情が重なります。

浄土真宗門徒が多く、家ごとに前提が違う

富山・石川は浄土真宗の門徒比率が高い地域です。本来、真宗では位牌を用いず法名軸や過去帳に法名を記しますが、実際のご家庭では位牌をお持ちの例も珍しくありません。この「本来の形」と「実際にあるもの」のずれが、相談を複雑にします。

自分の家がお西(本願寺派)かお東(大谷派)か、あるいは曹洞宗・真言宗などの檀家かによって、依頼する法要の呼び名から変わります。

金仏壇が大きく、仏間ごと手放す判断になりやすい

富山では金仏壇(金箔仕上げの伝統的な仏壇)の文化が根強く、仏壇そのものが大型です。住み替えの際に「この大きさは持っていけない」という判断になりやすく、結果として位牌の行き先も同時に決めることになります。仏壇本体の扱いについては、当サイトの仏壇じまい関連記事もあわせてご参照ください。

人口減少と県外流出で、承継者が地元にいない

北陸3県は人口減少と若い世代の県外流出が続いている地域です。実家に仏壇と位牌が残ったまま、管理する人が県外にいるという状態が生まれやすく、帰省のたびに先送りされてきた案件が、実家の売却や解体を機に一度に表面化します。

冬期は段取りが動かしにくい

位牌の整理自体は屋内の作業ですが、実家の片づけや仏壇の搬出をともなう場合、積雪期は搬出経路の確保が難しくなります。あわせて墓石の点検や墓じまいを考えているなら、なおさら冬を外した日程が現実的です。春の彼岸から秋の彼岸までの間に段取りを組む家が多いのは、この事情によります。

能登地域で被災した仏壇・仏具について
住宅の被害にともなって位牌や仏具の扱いに困っている場合、災害で生じた家財の処理は通常のごみ区分と別の枠組みで案内されていることがあります。取り扱いは市町・時期によって異なりますので、お住まいの市町の担当窓口と、手次寺・菩提寺の双方にご確認ください。

位牌じまいの流れ — 相談から記録の移し替えまで

行政手続きがない分、手順は家族と寺院との段取りが中心になります。おおむね次の順に進みます。

  1. 家族・親族で方針を確認する — 誰の位牌を、どうするのか。統合するのか、お焚き上げに出すのか。ここを飛ばすと後の行き違いにつながります
  2. 宗派と菩提寺(手次寺)を確認する — 家の宗派が分からない場合は、過去の法要の記録や、お墓の墓誌・仏壇の様式が手がかりになります
  3. 記録を控える — 位牌の表裏を書き写すか写真に残します。戒名(法名)・俗名・没年月日・享年の4点が揃っていれば、後から過去帳や墓誌に反映できます
  4. 閉眼供養(浄土真宗では遷仏法要)を依頼する — 日程と場所(自宅か寺院か)を寺院と相談します。仏壇じまいと同日にまとめることも可能です
  5. お焚き上げ、または新しい形へ移す — 寺院に納めてお焚き上げしていただく、繰り出し位牌へ札を作り替える、寺位牌として納める、のいずれかを選びます
  6. 過去帳・法名軸へ記録を移す — 位牌が手元を離れても、記録は残ります。ここまで終えて一区切りです

手順3を先に済ませてください。位牌をお焚き上げに出したあとで「没年月日が分からなくなった」というご相談は実際にあります。年忌の計算にも墓誌の追加彫刻にも必要な情報ですので、寺院に納める前に写真を撮り、家族で共有できる場所に控えておくことをおすすめします。

閉眼供養と遷仏法要 — 呼び名が宗派で変わる

位牌や仏壇を手放す前に営む法要は、一般に閉眼供養(へいがんくよう)・お性根抜き・魂抜きなどと呼ばれます。位牌に宿ったとされるはたらきを収める、という受けとめ方に基づく呼称です。

一方、浄土真宗ではこの受けとめ方を取りません。仏壇やご本尊をお移しする際には遷仏法要(せんぶつほうよう)、あるいは遷座法要(せんざほうよう)と呼ぶのが本来の形です。北陸では真宗のご家庭が多いため、「魂抜きをお願いします」と伝えると話が噛み合わないことがあります。菩提寺の言葉づかいに合わせると、やり取りがずっと滑らかになります。

お焚き上げの実際

お焚き上げは、寺院が定期的にまとめて営む場合と、個別に受け付ける場合があります。前者では次の実施日まで預かりとなることもありますので、急ぎの事情があるなら日程を先に確認しておくとよいでしょう。

なお、位牌には金具や漆、金箔が使われており、屋外で個人が焼却することは現実的ではありません。自治体の野外焼却の規制にも触れる可能性がありますので、寺院か専門の受け入れ先に委ねる形になります。

浄土真宗の家では「処分」ではなく記録の継承が主題になる

ここが北陸の読者にとって最も実務的な分かれ道です。浄土真宗では、亡くなった方はすでにお浄土に往生しておられるという受けとめが土台にあるため、位牌に故人が宿るという考え方を取りません。そのため、位牌に代わるものとして法名軸と過去帳が用いられてきました。

法名軸(ほうみょうじく)

法名を記した掛軸で、仏壇の内側の側面に掛けて用います。一人につき一軸とする形のほか、複数の法名を連ねて記す形もあります。位牌のように場所を取らないため、代が重なっても仏壇の中が窮屈になりにくいという実務上の利点があります。

過去帳(かこちょう)

法名・俗名・没年月日・続柄などを記録する帳面です。日付ごとにページが分かれた日繰り式のものが多く、月命日のページを開いて仏壇に据える光景は北陸の旧家でよく見られます。

過去帳は供養の対象というより、家の記録簿としての性格を持ちます。

この性格の違いが、真宗の家で位牌を整理する際の考え方を決めます。位牌を手放すことよりも、そこに記された法名と没年月日が過去帳に写されているかどうかが本題になるということです。過去帳への記入は菩提寺に依頼できるのが一般的で、位牌の内容を持参して相談する形になります。

真宗の家に位牌がある場合はどうするか

「うちは真宗のはずなのに位牌がある」というご相談は、北陸でも珍しくありません。婚家と実家で宗派が異なる、葬儀社の手配でそのまま用意された、地域の慣習として定着している——理由はさまざまです。

この場合、位牌そのものを否定する必要はありません。手次寺に事情を伝え、記された法名を過去帳や法名軸へ移したうえで、位牌は遷仏法要を経てお焚き上げに出す、という進め方が実際にはよく取られます。作法の判断は寺院によりますので、自己判断で処分する前に一度お伺いを立てるのが安心です。

依頼先の比較 — 寺院・仏具店・自治体

位牌の引き受け先は、大きく分けて次の3つの経路があります。それぞれ得意な範囲が違いますので、状況に応じて組み合わせることになります。

依頼先 対応できること 確認しておきたい点
菩提寺・手次寺 閉眼供養(遷仏法要)、お焚き上げ、過去帳への記入、寺位牌としての預かり お焚き上げの実施時期、お布施の考え方、預かりの可否と条件
仏具店 繰り出し位牌の新調と札の書き入れ、本位牌の作り替え、引き取りの取り次ぎ 宗派・寸法の様式差、文字入れの納期、供養の手配が含まれるか
仏壇じまいの専門事業者 仏壇本体とあわせた搬出・引き取り、供養の手配代行 供養の実施主体と方法、料金の内訳、位牌単体でも受けるか
市町村のごみ収集 閉眼供養を済ませたあとの物としての処理 分別区分は市町村ごとに異なる。事前に分別辞典・担当窓口で確認

自治体の一般ごみとして出せるのか

法律の面から整理すると、位牌は遺骨をともなわないため墓地埋葬法の規制対象ではなく、処分にあたって行政の許可や届け出は要りません。この点は、改葬許可申請が要るお墓の引っ越しとは大きく異なります。

そのうえで、実際にごみとして出せるかどうかは市町村の分別区分の問題になります。位牌の分別区分は市町村ごとに定められており、全国一律の扱いはありません。金具や金箔、ガラス部分の有無で区分が変わることもあります。お住まいの市町の「ごみ分別辞典」や環境部局の窓口でご確認ください。当サイトでは特定の市町の区分を断定的にご案内することは控えています。

気持ちの面で抵抗があるという声も多くうかがいます。区分上は可能であっても、閉眼供養を済ませたうえで寺院か専門の受け入れ先に委ねる、という選び方をされる方が実際には多数です。どちらが正しいという話ではなく、ご家族が納得できる形を選んでいただくところだと考えています。

郵送での受け入れを利用する場合

菩提寺が遠方にある、そもそも付き合いのある寺院がないという場合、位牌を送って供養とお焚き上げを引き受ける形のサービスもあります。利用を検討する際は、供養を実際に営むのがどこなのか、実施後の連絡や証明があるのか、料金に何が含まれるのかを事前に書面で確認しておくと、行き違いを避けられます。

費用の考え方と目安の幅

位牌じまいの費用は、①法要のお布施、②お焚き上げ・引き取りの費用、③繰り出し位牌などを新たに設える場合の製作費、の3つに分かれます。①はお布施であって料金表のあるものではなく、寺院との関係や地域の慣習によって幅が出ます。

以下は当サイトでこれまで整理してきた一般的な目安であり、金額を保証するものではありません。実際の額は寺院・仏具店にご確認ください。

項目 目安の幅 備考
閉眼供養・遷仏法要のお布施 3万円〜5万円程度 仏壇じまいと同時に営む場合の一般的な目安。位牌のみを法要の折にあわせて納める場合はこの限りではない
お焚き上げ・供養料 5千円〜3万円程度 基数や受け入れ先によって幅が大きい
お車代・御膳料 数千円〜1万円程度 自宅にお越しいただく場合。地域の慣習による
繰り出し位牌の新調 仏具店により幅がある 寸法・材質・札の枚数・文字入れの方式で変動。見積もりで確認
過去帳への記入 寺院により異なる 法要の折にあわせて依頼するのが一般的

お布施は対価ではなく、金額を先方から提示されない場合があります。「いかほどお包みすればよいでしょうか」と率直に伺って差し支えありませんし、「皆さまどうされていますか」と地域の目安を尋ねる形もよく用いられます。金額の多寡が供養の質を決めるものではありません。

注意点とトラブル予防

不安をあおる説明には距離を置く

「供養せずに処分すると障りがある」といった言い方で契約を急がせる説明を受けたら、その場での即決は避けてください。位牌の整理は期限に追われる性質のものではありません。菩提寺に一度確認する時間を取るだけで、判断の材料が揃います。

親族への相談は「動かす前」に

位牌は、承継者だけでなく、きょうだいや親族にとっても心情的な意味を持つものです。整理を終えたあとで知らせると、「なぜ相談してくれなかったのか」という形の行き違いになりやすい部分です。誰の位牌を、いつ、どうするのかを、動かす前に共有しておくことをおすすめします。

記録は写真とテキストの両方で

位牌の写真だけを残すと、細い金文字が読み取れず後で困ることがあります。写真に加えて、戒名(法名)・俗名・没年月日・享年を文字に起こしておくと確実です。墓誌への追加彫刻や、年忌の計算にもそのまま使えます。

繰り出し位牌にまとめる際は宗派と様式を先に伝える

繰り出し位牌の札の書式や並べ方には、宗派ごとの考え方があります。仏具店に発注する際は、お西かお東か、あるいは他宗派かをはじめに伝えておくと、様式違いによる作り直しを避けられます。札の順序や、どの代までを個別に残すかも、あわせて菩提寺にご相談ください。

仏壇じまいと同時に進めるなら日程をまとめる

仏壇本体の整理も予定しているなら、閉眼供養(遷仏法要)を同じ日にまとめることで、お布施もお車代も一度で済みます。搬出の日程と法要の日程が離れていると、そのぶん段取りが増えますので、寺院と事業者の双方に「どちらを先に決めるべきか」を確認して調整してください。

見積もりは条件をそろえて比べる

引き取りを依頼する場合、料金に供養が含まれるのか、搬出の人手はどちらが用意するのか、階段からの搬出に追加費用が生じるのかで、総額が変わります。同じ条件を書き出したうえで複数の見積もりを取ると、比較の意味が出ます。金額の安さだけでなく、供養を実際に営む主体がどこなのかを確認することが重要です。

空き家に位牌を残したままにしない

実家が無人になる場合、位牌を置いたままにしておくと、湿気や雪害で傷むほか、家の売却・解体の段階で扱いに困ることになります。北陸では冬期に実家へ立ち入れない期間が生じますので、住まいを離れる判断をした時点で、位牌の行き先も同時に決めておくと後が楽になります。

まとめ

位牌じまいには行政の手続きがなく、そのぶん「何から手をつけるか」が見えにくい相談です。まず手元の位牌が白木位牌・本位牌・繰り出し位牌・寺位牌のどれにあたるかを見分けるところから始めると、行き先の選択肢が絞れます。

進め方の骨格は、家族での確認 → 宗派と菩提寺の確認 → 記録を控える → 閉眼供養(遷仏法要) → お焚き上げまたは統合 → 過去帳・法名軸への反映、という順序です。とくに記録を控える工程は、位牌を手放したあとで取り戻せないため、先に済ませておくことをおすすめします。

浄土真宗の門徒が多い富山・石川では、そもそも位牌ではなく法名軸と過去帳が本来の形です。この場合の主題は「処分」ではなく、法名と没年月日を次の形へ継いでおくことにあります。

本記事は2026年9月時点で確認できる範囲の一般的な整理です。作法・費用・自治体の分別区分は、宗派・寺院・市町村によって異なります。具体的な営み方は菩提寺・手次寺に、ごみ区分はお住まいの市町の担当窓口に、お墓や墓誌まわりのご相談は当サイトの関連記事とあわせてご確認ください。

お客様の声

富山・石川で墓まもりをご利用いただいたお客様の声です。

★★★★★

「母が亡くなり、遠方に住む私には管理が難しくなっていました。
『墓じまいは罰当たり』という思いもあり悩んでいましたが、スタッフの方が『新しい供養の形への引越しです』と言ってくださり、気持ちが楽になりました。
閉眼供養から更地返還まで、丁寧に対応していただきました。

富山市 S様/60代/墓じまいご依頼

★★★★★

「他社にも見積もりを依頼しましたが、墓まもりさんが一番内訳が明確でした。
『ここはこういう理由でこの費用です』と一つひとつ説明してくれたので、安心してお任せできました。
10年保証があるのも決め手になりました。

高岡市 K様/50代/新規建立ご依頼

★★★★★

「長年放置していたお墓の傾きが気になっていました。
見積もりだけのつもりで相談したのですが、『今の状態なら部分修理で十分ですよ』と正直に教えてくれました。
無理な工事を勧めない誠実さに感動しました。

射水市 T様/70代/リフォームご依頼