お墓の引っ越し(改葬)を進めるうえで、最初の関門となるのが「改葬許可申請書」の提出です。
書式は全国共通に見えますが、富山県・石川県の各市町村によって添付書類や窓口の運用が微妙に異なります。
記載ミスや書類不備で申請が差し戻されると、その分だけ工事日程がずれ込み、余計なコストと精神的な負担が生じます。
創業1950年のヤマイチ株式会社(富山県魚津市)が運営する墓まもりでは、これまで多数の改葬・墓じまいをお手伝いしてきました。
その経験から、申請書のよくある不備と対処法、そして富山・石川ならではの注意点をご案内します。
結論から:改葬許可申請書は「現住所の市区町村」ではなく「現在のお墓がある市区町村」に提出します。
富山・石川の窓口では「埋葬証明書」と「受入証明書」の両方を求められる場合がほとんどです。
記載例と添付書類リストを事前に確認し、一度でスムーズに許可を取得しましょう。
改葬許可申請の全体フロー早見表
| ステップ | 内容 | 担当 | 目安日数 |
|---|---|---|---|
| ① | 新しいお墓(受入先)を決定・契約 | 申請者 | — |
| ② | 受入証明書を受入先から取得 | 受入先管理者 | 3〜7日 |
| ③ | 現在の墓地管理者から埋葬証明書を取得 | 現墓地管理者 | 1〜14日 |
| ④ | 改葬許可申請書を現墓地の市区町村に提出 | 申請者 | 当日〜5日 |
| ⑤ | 改葬許可証を受け取る | 市区町村窓口 | 即日〜5日 |
| ⑥ | 現墓地で遺骨を取り出す(遷仏法要・閉眼供養) | 申請者+僧侶 | — |
| ⑦ | 受入先に改葬許可証を提示して納骨 | 申請者 | — |
富山のお墓で要注意:ステップ⑥の遺骨の取り出しは、富山の多くのお墓では地上の納骨堂(富山型墓石)からの作業になります。
全国的に多い「地下納骨」とは工程が異なり、墓前の重い納骨堂の扉石や蓋石を動かす必要があります。
富山市営墓地(西の番)のように、寝そべる体勢で約30kgの石を動かして納骨・出骨する区画もあるため、石材店に作業を依頼するのが安全です。
改葬の全体像については 墓じまいと改葬の違い もあわせてご参照ください。
改葬許可申請書の各欄の書き方
死亡者欄(故人情報)
「本籍・住所」は故人が死亡時に登録していたものを記載します。
現在の墓地に複数の遺骨が眠っている場合は、原則として遺骨の数だけ申請書を作成します。
ただし富山県内の一部市町村では、同一墓所内の複数遺骨を一覧表形式で一枚にまとめられる場合があります。
事前に窓口へ確認しましょう。
改葬の理由欄
「墓地の管理が困難になった」「承継者がいないため永代供養墓(真宗寺院では永代経)に移す」など、具体的かつ簡潔に記載します。
「改葬のため」だけでは、不備として返却されることがあります。
改葬先の住所欄
受入先(新しいお墓)の正式な住所・名称・代表者名を記入します。
永代供養墓や合祀墓の場合は、施設の「墓地規則」に記載されている正式名称を使用してください。
注意:改葬先が「手元供養(自宅保管)」の場合でも改葬許可証は必要です。
受入証明書の取得が難しいケースは、事前に自治体窓口へご相談ください。
富山県内の主要市町村別ポイント
富山市
富山市の改葬許可申請書は、市のウェブサイトからダウンロードできます。
埋葬証明書は、現在の墓地管理者(寺院住職や公営霊園管理事務所)の署名・押印が必要です。
様式の名称は2026年5月時点では「墓地・埋葬証明書」系の表記ですが、近年は「埋蔵証明書」へ整理する自治体も増えています。
提出前に市公式サイトの最新様式名をご確認ください。
複数遺骨は原則1遺骨につき1枚の申請書が求められます。
申請から許可証発行までは通常、即日〜翌営業日です。
なお、富山市営墓地(西の番)へ受け入れる/から出す改葬では、前述のとおり寝そべる体勢での納骨と約30kgの石移動が伴うため、現地確認と作業手配を早めに行ってください。
高岡市・射水市
高岡市・射水市では申請書の様式が富山市と若干異なり、「現墓地の地番」の記載が必須です。
登記簿謄本や固定資産評価証明書を参照して、正確な地番を確認してください。
魚津市・黒部市・入善町
新川地区(東部)では、窓口での口頭確認が丁寧に行われる傾向があります。
担当はおおむね市民課・住民環境課などの環境衛生担当です。
電話相談の際は現墓地の所在地・地番と取り出す遺骨の数を手元に用意すると、必要書類の案内が一度で済みます。
郵送対応の可否は自治体ごとに異なるため、提出方法も併せて確認しておくと書類の差し戻しが減ります。
村墓地(集落墓地)の特例に注意:富山県内には、地区で管理する村墓地・集落墓地が数多くあります。
こうした墓地では管理者が明確でなく、埋葬(納骨)時に許可書の提出を求められないケースもあります。
そのため改葬時に「埋葬証明書を出してくれる管理者がいない」状況になりやすく、後述の管理者不在の申立書での対応が必要になることがあります。
区長・町内会長など、地区の実質的な管理者にまず相談しましょう。
石川県内の主要市町村別ポイント
金沢市
金沢市は申請書に「改葬先の管理者の受入証明」と「現墓地の埋葬証明」の両方を必須としています。
石川県は浄土真宗(真宗大谷派=東/浄土真宗本願寺派=西)の寺院が多く、寺院側の証明書発行に2〜3週間かかる場合があります。
東西で証明書の様式や発行手順が大きく異なるわけではありませんが、報恩講などの法要期は対応が遅れがちです。
日程に余裕を持って依頼しましょう。
七尾市・能登地区
能登半島では農村部の個人墓地・集落墓地も多く、管理者が不在または不明なケースがあります。
その場合は、管理者不在の旨を記載した申立書(名称は自治体により異なります)を市役所と相談のうえ作成する手順になります。
2024年能登半島地震の影響で墓石が損壊・移動しているケースも見られます。
墓石の状況確認とあわせてご相談ください。
よくある不備とその回避策
不備①:受入証明書が添付されていない
- 改葬先(永代供養墓・樹木葬・本山納骨・新しい一般墓など)との契約完了後に証明書を発行してもらう
- 「墓地名・所在地・管理者名・受入可能な旨」の4点が記載されているか確認する
不備②:埋葬証明書の押印漏れ
- 寺院住職の場合は、寺院の法人印または住職個人印が必要
- 公営霊園の場合は、管理事務所の公印が必要
- 村墓地で管理者印を得られない場合は、管理者不在の申立書で代替できるか窓口に相談
不備③:死亡者の戸籍上の氏名と異なる俗名表記
- 戸籍謄本または除籍謄本を参照し、戸籍上の氏名(漢字・ふりがな)を正確に記入する
- 旧字体が含まれる場合は窓口に確認する
💡 申請書は「現墓地がある市区町村」に提出
提出先を「自分の住所地の市区町村」と誤解するケースが非常に多く見られます。
必ず現在のお墓がある行政区域の窓口へ提出してください。
添付書類チェックリスト
- 改葬許可申請書(自治体所定様式・必要枚数分)
- 埋葬証明書(現在の墓地管理者が発行)
- 受入証明書(新しいお墓の管理者が発行)
- 申請者の本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)
- 申請者と故人との関係を示す書類(戸籍謄本等)※自治体によって不要な場合あり
申請から許可証発行までの日数目安
| 市区町村の種別 | 窓口持参の場合 | 郵送の場合 |
|---|---|---|
| 富山県内主要市(富山・高岡等) | 即日〜翌営業日 | 3〜5営業日 |
| 富山県内町村 | 1〜3営業日 | 5〜7営業日 |
| 金沢市 | 即日〜翌営業日 | 3〜5営業日 |
| 石川県内町村 | 1〜5営業日 | 5〜10営業日 |
※上記はあくまで目安です。繁忙期(お盆・年末年始前後)は日数が延びる場合があります。
改葬先を選ぶときの北陸ならではの注意点
富山の大型骨壺がそのまま入るか確認する
富山の骨壺は全国的にも大きく、おおむね32cm×20cm×20cmほどあります。
改葬先が永代供養墓・納骨堂・樹木葬などの場合、規格の納骨スペースに富山サイズの骨壺が入らず、現地で初めて発覚する事故が起きやすいので注意が必要です。
受入先を選ぶ段階で「富山の骨壺がそのまま納まるか」「入らない場合は分骨・改葬用の小さな骨壺へ移すのか」を必ず確認しておきましょう。
本山納骨という選択肢
富山・石川は真宗門徒が多く、東本願寺(大谷祖廟)・西本願寺(本願寺大谷本廟)などへの本山納骨・分骨も、改葬先として現実的な選択肢です。
本山納骨を希望する場合も受入(納骨)を証する書類が必要になるため、菩提寺やお手次のお寺を通じて手続きと必要書類を確認してください。
新しい墓石を建てるなら名号と耐震施工も検討
改葬を機に新しい墓石を建てる場合、真宗門徒のお墓では「南無阿弥陀仏」(本願寺派)または「南無阿弥陀佛」(大谷派、旧字)の名号を彫る伝統があります。
家名のみの棹石も増えていますが、宗旨を大切にされる場合は、お墓のかたちもご家庭の宗派にあわせて相談すると安心です。
また北陸は凍害による墓石の爆裂が起こりやすく、地震も多い地域です。
新しい受入先の墓石には、目地(墓石用変性シリコン)による防水と、免震パッドなどの耐震施工をあわせて検討すると長持ちします。
申請後の流れ(参考)
墓石の撤去・原状回復の費用感
改葬許可証を取得し、遺骨を取り出した後は、現在の墓地の区画を更地(原状回復)に戻す必要があります。
富山で墓石本体を撤去する場合、お墓の大きさや立地にもよりますが、おおよそ20万〜35万円(税別)が一つの目安です。
詳しい手順や見積もりの考え方は 富山の墓じまいサービス で案内しています。
1〜3月は施工が止まりやすい:北陸では、1日の最高気温が5℃以下になりやすい1月〜3月の墓石工事はおすすめしません。
エフロレッセンス(白い汚れ)や接着不良が起こりやすいためです。
改葬許可証を取得しても冬季は工事が動かせず日程がずれることがあるので、申請の時期は施工時期から逆算して計画しましょう。
遷仏法要・閉眼供養と離檀のご挨拶
寺院墓地から遺骨を取り出す前には、お墓の前で法要を営むのが一般的です。
真宗門徒の場合は遷仏法要(せんぶつほうよう)(または御移徙=おわたまし)、それ以外の宗派では閉眼供養(魂抜き・お性根抜き)と呼ばれます。
真宗では魂を入れたり抜いたりする概念を取らないため、用語は宗派にあわせるのが丁寧です。
寺院墓地を離れる(離檀する)場合は、改葬前に住職へ丁寧にご挨拶しましょう。
離檀料の有無や考え方は 墓じまいと改葬の比較記事 もご参照ください。
新しい墓地への納骨
受入先に改葬許可証(原本)を提示して納骨します。
永代供養墓の場合は施設側が証(あかし)を保管します。
改葬先の選び方ガイド もご活用ください。
※宗派ごとの法要の呼び方や作法はご家庭・地域・お寺によって異なります。具体的な進め方は菩提寺・お手次のお寺やご住職にご確認ください。
💡 書類代行も承ります
墓まもりでは、改葬許可申請書の書き方サポートから、埋葬証明書・受入証明書の取得代行、富山型墓石(地上納骨堂)からの遺骨取り出し、墓石撤去工事まで一括でご対応しています。
富山・石川での無料相談
「申請書の書き方がわからない」「どの書類が必要か確認したい」など、改葬手続きに関するご質問は、ヤマイチ株式会社(墓まもり)の無料相談窓口をご利用ください。
富山県・石川県全域に対応し、現地調査から許可申請サポート、墓石撤去工事まで一括でご相談いただけます。
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お客様の声
富山・石川で墓まもりをご利用いただいたお客様の声です。
「母が亡くなり、遠方に住む私には管理が難しくなっていました。
『墓じまいは罰当たり』という思いもあり悩んでいましたが、スタッフの方が『新しい供養の形への引越しです』と言ってくださり、気持ちが楽になりました。
閉眼供養から更地返還まで、丁寧に対応していただきました。
」
「他社にも見積もりを依頼しましたが、墓まもりさんが一番内訳が明確でした。
『ここはこういう理由でこの費用です』と一つひとつ説明してくれたので、安心してお任せできました。
10年保証があるのも決め手になりました。
」
「長年放置していたお墓の傾きが気になっていました。
見積もりだけのつもりで相談したのですが、『今の状態なら部分修理で十分ですよ』と正直に教えてくれました。
無理な工事を勧めない誠実さに感動しました。
」




